PCX160の新型が気になって、夜な夜なネットで情報を探していませんか。
「2026年や2027年のフルモデルチェンジまで待つべきか」「マフラー交換ができないって本当か」など、気になる噂ばかり耳に入ってくるはずです。
決して安い買い物ではないからこそ、買ってから「こんなはずじゃなかった」と後悔したくないですよね。
この記事では、長年数多くのスクーターを乗り継ぎ、整備の現場も見てきたライダーの視点から、カタログには載っていない新型PCX160のリアルな実態を包み隠さずお伝えします。
良いところだけでなく、購入前に絶対に知っておくべき弱点や法的な縛りについても、具体的なデータをもとに解説していきます。
この記事で分かる「PCX160 新型 2026」の真実
- 次期フルモデルチェンジまで購入を待つべきなのか?
- 新型はマフラー交換が絶対にできないって本当?
- あえて旧型の中古車を選ぶのが賢い理由とは?
- 156ccならではの駐輪問題と盗難リスクのリアルとは?
2026年まで待つべき?新型PCX160を買うべきかの結論
新型PCX160を購入すべきか、それとも次期モデルを待つべきか、迷っている方は多いはずです。
ここでは、価格差や走行性能の進化、そして装備の妥協点など、判断の決め手となる重要なポイントを整理して解説します。
2026年新型や次期フルモデルチェンジの噂を徹底検証
結論からお伝えします。すぐに毎日の足が必要なら、2027年と噂される次期フルモデルチェンジを待たずに、現在の新型(2025年モデル)を購入して全く問題ありません。
なぜなら、現在のPCX160はすでに実用スクーターとして「上がり」の領域に達するほどの熟成を遂げているからです。
たしかに、海外仕様で採用されている鮮やかなカラーTFT液晶メーターが、国内版では見送られたという事実はあります。
ガジェット好きとしては少し寂しいかもしれません。
しかし、いつ発表されるか確証のないフルモデルチェンジを何年も待ち続けて、ツーリングや快適な通勤の「機会」を失うのは非常にもったいないことです。
最新のデジタル装備への強い執着がなければ、現在の「eSP+」エンジンの滑らかさと、進化した足回りの完成度だけで十分にお釣りがきます。
PCX160の新車価格と125との「8万円差」に潜む真実

新型PCX160のメーカー希望小売価格は462,000円となり、従来モデルから約5万円も上昇してしまいました。
これにより、PCX125(379,500円)との価格差は、ずばり約82,500円となっています。
この8万2,500円という金額は、単なる排気量アップの代金ではありません。
「バイパスや高速道路(自動車専用道路)を堂々と走れる権利」と、大型トラックが真横を猛スピードで駆け抜けていく際の「恐怖を打ち消す余裕の加速力」に対するチケット代です。
休日に少し遠出してみたいのか、それとも完全に下道だけの通勤用なのか。ご自身の用途とこの価格差を天秤にかけてみてください。
| 項目 | PCX160 (2025年モデル) | PCX125 (2025年モデル) |
|---|---|---|
| メーカー希望小売価格 | 462,000円 | 379,500円 |
| 排気量 | 156cc | 124cc |
| 最高出力 | 15.8PS / 8,500rpm | 12.5PS / 8,750rpm |
| 高速道路走行 | 可能 | 不可 |
燃費向上と最高速の伸びは?進化した走行性能をガチ検証
新型の走行性能は、環境規制によって走りが犠牲になるどころか、むしろ洗練されています。
厳しい排ガス規制への対応部品を追加したことで、車重は1kg増加して134kgになりましたが、WMTCモード燃費はなんと44.9km/Lへと向上しているのです。
最高出力15.8PSを発揮するeSP+エンジンは、街中でのストップ&ゴーから高速道路での時速100km巡航まで、そつなくこなす懐の深さを持っています。
特に、後輪のスリップを防ぐ「HSTC(ホンダ セレクタブル トルク コントロール)」の恩恵は絶大です。
雨の日の通勤で、濡れたマンホールや白線を踏んでヒヤッとした経験は誰にでもあるはずですが、このトラコンがスッと介入して転倒の危機を救ってくれます。
なぜ液晶が違う?国内版PCX160のメーターに隠れた妥協

しかし、実際のライディングにおいて、モノクロメーターの視認性に不満を覚えることはほとんどありません。
むしろ、夏の強烈な直射日光下では、安価なカラー液晶よりもコントラストの効いた反転モノクロ液晶の方が、速度や燃料計をパッと一瞬で読み取りやすいという現場のリアルなメリットもあります。
メーターの進化が見送られた一方で、外観の質感は確実にアップしています。
全車体色で採用されたブラックとグレーのツートーンシートや、より鋭角的なV字を強調したフロントマスクなど、所有感を満たすデザインに仕上がっています。
走っている最中にずっと見つめるのはメーターではなく前方の景色ですから、実用上は全く問題ありません。
新型PCX160を買う前に知るべき致命的な注意点
新型モデルは魅力的な進化を遂げていますが、法規制の強化による「購入前の落とし穴」も存在します。
ここでは、カスタムを楽しみたい方や、日常の使い勝手を重視する方が絶対に知っておくべき注意点を解説します。
新型PCX160はマフラー交換不可?改造を阻む規制の正体
カスタム好きのライダーにとって最も衝撃的な事実が、新型PCX160は事実上「マフラー交換ができない」という点です。
2024年12月以降に生産される二輪車には、新たな環境規制が適用され、排気系の改造が極めて厳しく制限されました。
具体的には、エキゾーストパイプ(マフラーの接合部)に「改造防止ナット」が採用されており、社外マフラーへの交換が物理的にブロックされています。
これは、お巡りさんに切符を切られないかといったレベルの話ではなく、そもそもメーカー側が不正改造を許さない特殊なスタッドボルトの構造にしているということです。
ヨシムラやモリワキといった一流ブランドのフルエキゾーストマフラーを入れて、重低音やドレスアップを楽しみたい方にとって、この仕様変更は購入を見送る最大の理由になり得ます。
OBD-2義務化で何が変わった?電子制御が複雑化した理由
マフラー交換が不可になった背景には、「OBD-2(車載式故障診断装置)」の搭載義務化が大きく関係しています。
排出ガス低減装置の機能を常時監視するこのシステムを組み込むために、車両価格の上昇と重量増が避けられなかったのです。
ユーロ5+相当の厳しい排ガス規制をクリアするため、新型には緻密なECUセッティングが施され、O2センサーによる監視も強化されています。
電子制御がここまで複雑化すると、個人レベルでの安易な吸排気チューニングは、すぐにメーター内のエンジンチェックランプを点灯させる原因になります。
一度チェックランプが点灯すると、専用の診断機を繋がないとエラー履歴を消去できないケースも多く、非常に厄介です。
現代のバイクは、もはや「いじって楽しむ」乗り物から「そのままの高い完成度を味わう」乗り物へと変化しているのです。
実は全高が20mmアップ?新型の防風性能と寸法の変化
カタログの数値を細かく見ると、新型は従来モデルよりも全高が20mm高くなり、1,125mmとなっています。
これはフロントカウルやスクリーンの設計が見直されたためで、実はライダーの疲労軽減に直結する嬉しい変更点です。
全高が上がったことで、高速走行時や冬場の冷たいすきま風の巻き込みが、首元や肩口で少し軽減されているのが実感できます。
さらに防風効果を高めたい場合は、純正アクセサリーの「ボディマウントシールド(10,450円)」を追加するのが非常におすすめです。
たかが20mmの違いですが、時速80km以上で長距離を走った後の疲労感には、確かな差となって表れます。

USB電源とメット収納の落とし穴!購入前に知るべき現実
便利な装備にも、日常使いで直面するリアルな落とし穴が潜んでいます。
フロントインナーボックスにあるUSB Type-Cソケットは「5V/3A以下」という制限があり、最新の急速充電対応スマホや、ケーブルの相性によっては充電が開始されないケースがあります。
また、シート下にある容量30Lのラゲッジボックスも過信は禁物です。
30Lという数値はあくまでメーカーの測定値であり、SHOEIの「X-Fifteen」やAraiの「RX-7X」のような、後頭部にエアロフィンが付いた大型のフルフェイスヘルメットは、つかえてシートが閉まらないことが多々あります。
納車後に「自分が愛用しているヘルメットが入らない!」と後悔しないよう、購入前にお店へ自分のヘルメットを持参して、実際にカチッと閉まるか確認することを強く推奨します。
あえて旧型の中古を選ぶという賢い選択肢
新車価格の高騰やマフラー交換の制限を知って、少し購入をためらっていませんか。
そんな方に向けて、ここでは良質な中古車を選ぶという、お財布に優しく自由度の高い選択肢について解説します。
PCX160の中古相場を暴露!オークションデータの実態
実は今、PCX160の中古車市場が非常に活発に動いています。
業者間オークションのデータを見ると、走行距離1万km以下の良質な車両の直近3ヶ月の平均落札価格は、約287,256円となっています。
バイクショップはこの価格で仕入れた車両に、納車整備費用や利益を上乗せするため、私たちが店頭で買う際の小売価格は35万円〜40万円程度になります。
新型の新車価格が46万円を超える中、状態の良い中古車を30万円台後半で手に入れるという選択肢は、非常に現実的で賢い買い方です。
| 走行距離の目安 | 業者オークション落札相場 | 店頭小売価格の目安 |
|---|---|---|
| 5,000km未満 | 約30万円〜32万円 | 約38万円〜42万円 |
| 10,000km前後 | 約28万円〜30万円 | 約35万円〜39万円 |
| 20,000km以上 | 約22万円〜25万円 | 約28万円〜33万円 |
PCX160の寿命は何キロ?リセールが落ちない驚きの理由
PCX160の最大の魅力は、過酷な通勤通学で毎日酷使しても、売る時に損しない「買取額を守る力」が圧倒的に高いことです。
買取査定のデータによると、走行距離が1万kmに到達しても約26万円台の価値をキープしています。
さらに驚くべきは、一般的にスクーターの寿命の目安とされる5万km以上の過走行車両であっても、約17万円という高い底値がついている事実です。
Vベルトやウエイトローラー、トルクカムといった駆動系の交換時期である1.5万〜2万km付近で一時的に査定は下がります。
しかし、カムチェーンテンショナーからの異音さえ気をつければ、エンジン自体のタフさと国内外での絶対的な需要の高さが、この驚異的な残価率を支えています。
乗り潰すつもりで買っても、最後にはしっかりとお金に変わってくれる優秀な相棒なのです。
なぜ旧型が高い?マフラー交換ができる「KF47」の価値
中古市場を見渡すと、特定の旧型モデルが異様に高い人気を集めていることに気づくはずです。
その正体は、マフラー交換が自由にできる2021年〜2023年モデル(型式:8BK-KF47等)です。
新型に「改造防止ナット」が採用されたことで、カスタムを楽しみたいライダーの需要が、皮肉にもこの旧型モデルに一極集中しています。
そのため、KF47型のリセールバリューは今後も下落しにくく、高値で安定する逆転現象が続くと予想されます。
もしあなたが「自分好みのマフラー音を楽しみたい」「駆動系と吸排気をトータルでセッティングしたい」と考えているなら、あえて旧型のKF47を指名買いするのが最も賢い選択です。
50万円超え?新車乗り出し価格と中古の15万円差を比較
バイクを買う時は、車体価格だけでなく「乗り出し価格」で計算しなければなりません。
新型PCX160の場合、登録諸費用や自賠責保険などを合わせると、最終的な乗り出し価格は50万円〜52万円規模に達します。
一方で、走行1万km程度の中古車であれば、諸経費込みでも35万円前後で乗り出すことが可能です。
この約15万円の価格差をどう捉えるかが、購入の大きな分岐点になります。
浮いた15万円を、万が一の備えである任意保険の充実や、雨の日のグリップ力が激変するタイヤ(MICHELINのCITY GRIP 2など)への交換、そして後述する強固な防犯アイテムの購入費用に回すという実践的なお金の使い方も、ぜひ検討してみてください。
軽二輪スクーター特有の維持管理と盗難リスク
156ccという排気量は、高速道路に乗れる便利さと引き換えに「特有の苦労」を伴います。
買ってから駐輪場探しに途方に暮れたり、盗難の被害に遭ったりしないための、リアルな維持管理の知識をお伝えします。
156ccの罠!「原付二種駐輪場」に停められない不都合
PCX160の車体サイズ(全長1,935mm、全幅740mm)は、弟分のPCX125と1ミリも変わりません。
しかし、排気量が156ccの白ナンバーであるため、法的には「軽二輪」に分類されてしまいます。
これが意味するのは、駅前や商業施設に多く設置されている「原付二種(125cc以下)専用駐輪場」に停めることができないという最大のジレンマです。
出先で車体サイズは全く同じなのに、管理人にピンクナンバーではないからと門前払いされ、高額な大型バイク専用駐輪場を汗だくで探す羽目になることは珍しくありません。
自宅や職場の駐輪環境が125cc以下に限定されている場合は、潔くPCX125を選ぶのが、日常のストレスを避ける現実的な判断です。
夏場の熱に負けない!5万km走るためのオイル管理術
PCX160のエンジンは非常にタフですが、メンテナンスを怠れば寿命は一気に縮みます。
特に日本の夏の渋滞路は、アスファルトの照り返しと冷却風の不足により、小排気量エンジンにとって地獄のような過酷な環境です。
しかも、PCXのオイル交換時の容量は約0.8Lと非常に少ないため、オイルへの負担は大型バイク以上にシビアです。
5万km以上の寿命を全うし、将来の査定額を守るためには、ホンダ純正オイルによるこまめな交換が絶対に欠かせません。
夏場は標準の「ウルトラE1」や「G1」ではなく、熱ダレに強い「ウルトラG2 (10W-40)」などの上位グレードを入れるのも、エンジン保護の観点から有効な手段です。
また、スマホアプリ「HondaGO RIDE」でオイル交換の履歴をデジタル管理しておくと、手放す際に「大切に乗られていた証拠」となり、査定で有利に働きます。
便利な鍵が仇となる?リレーアタックから愛車を守る方法
ポケットに入れたままエンジンがかけられるスマートキーは最高に便利ですが、同時に恐ろしい弱点も抱えています。
それが、鍵から常に出ている微弱な電波を特殊な機器で傍受し、遠隔でロックを解除してしまう「リレーアタック」という窃盗手法です。
PCXシリーズは国内外で部品としての需要が極めて高いため、プロの窃盗団から常に狙われていると考えた方が無難です。
帰宅後、玄関先や道路に面した窓際にスマートキーを無造作にポンと置いておくのは、泥棒に「どうぞ盗んでください」と言っているようなものです。
このリレーアタックを防ぐ具体的な運用方法については、当サイトの別記事でも詳しく解説していますが、毎日の防犯意識のアップデートが不可欠です。
盗難の標的を回避せよ!熟練ライダーの「多重防犯」のススメ
愛車を盗難から守るための後悔しない準備として、まず今日からできるのがスマートキーの「節電モード(電波オフ機能)」の活用です。
バイクから降りたら、必ず鍵のボタンを長押し(LEDランプの点滅色が切り替わるまで)して、電波の発信を完全にカットする習慣をつけてください。
さらに、自宅での保管時は電波を遮断する専用の防電波ポーチや、お菓子の空き缶などの金属製の缶に鍵を入れることを徹底しましょう。
もちろん、電波対策だけでなく、キタコの「ウルトラロボットアームロック」のような極太チェーンや、ABUSの強固なディスクロックといった「物理的なアナログ防犯」を複数併用することが最も効果的です。
バイクを購入する際は、車体代金だけでなく、必ず数万円の防犯アイテム代を初期予算に組み込んでおくことを強くおすすめします。
新型PCX160の購入で後悔しないためのまとめ
ここまで、新型PCX160の進化の裏側にある法規制のリアルや、中古相場の実態、そして156ccならではの維持管理の難しさについて解説してきました。
新車価格が上がり、マフラー交換ができないという制約はありますが、それでもPCX160が持つ「高速道路に乗れる余裕のあるコンパクトスクーター」という価値は唯一無二です。
大切なのは、ご自身のライフスタイルに一番合っているのは「最新の安心感と熟成された走りを持つ新型」なのか、それとも「カスタムの自由度とコスパに優れた旧型中古(KF47)」なのかを冷静に見極めることです。
どちらを選んだとしても、しっかりとした多重防犯対策と、シビアなオイル管理を行えば、PCX160は長くあなたに寄り添う最高の相棒になってくれます。
この記事が、あなたが心から納得できるバイク選びの一助となれば幸いです。
